月に一度の通院日です。
毎日5錠ものお薬を服用している病人のワタクシなのです。
毎朝、血圧を測定して一ヶ月分をプリントアウトして持参します。
このところ月の半分くらいは医者が指定した血圧まで落ちています。
服用前は血圧200mmHgという数値も珍しくなかったのですから、いまはずいぶんと下がったものです。
こうして必死に血圧を下げているのは、血圧を上げるためですから皮肉です。
私はダニアレルギーです。過去に2回、アナフィラキシーショックを起こしています。結構、重篤で前回などは呼吸困難になって気管切開寸前までいったのです。
このショック状態を緩和する特効薬は血圧を上げてしまうのです。そのための上げしろが必要というわけです。
それにしても、私はきわめて健康ですから病院に行くのは違和感があります。
「調子はどうですか」
医者に訊かれると、
「先日も、三瓶から宇和まで徒歩で犬と一緒に登りましたよ」
と答えたりします。三瓶は海沿いの街で、宇和までの標高差は300mほどもあります。
そこをイノシシを追いかけて、重い銃を背負って犬と一緒に登るのです。犬と違うのはワンワン言わないだけです。
診察室から出る時は看護婦さんに、
「お大事にぃ」
と言われます。支払いのカウンターでも、薬局でも同じです。彼や彼女たちの常套句ですので、まともに受け取ることもないのですが、言われるたびに、
「アンタたちより健康だぜぃ」
と思ってしまう病人のワタクシなのです。
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