2012年2月16日木曜日

お墨付き

我が社開発の、「穴を掘らないくくり罠」は幸い大好評を博しています。大半のくくり罠は落とし穴方式です。山中に穴を掘って仕掛けます。でも木の根や小石がある山中に穴を掘るのは難儀です。おまけに新しい土の匂いを敏感にイノシシは感じ取ります。自分も穴を掘っているからかもしれません。

一次ロット、二次ロットと量産をしてきましたが、そろそろ三次ロットを生産することになりました。在庫がなくなりそうなのです。

世間で販売されているくくり罠は針金を曲げたり伸ばしたりといった手工芸品的なものが多いのですが、我が社製品はCADデータも揃っている工業製品と自負しています。そのために製造する時は大量に発注する必要があるのです。

このような製品は販売しているうちに、いろいろなご意見がフィードバックされてきますので量産のたびに改良型となります。

先月から一生懸命考えていたシステムがやっと完成です。現在の製品のウィークポイントは蝶つがい部分の強度です。でも小型蝶つがいで強度のある製品は存在しません。この部分を板バネで代替しようと思ったのですが、特注板バネを使っていたのでは、ただでさえ高すぎる価格がもっと上がってしまいます。

思い切って発想を変えることにしました。現在の方式は、「板カム方式」と工業界では呼ばれています。これを使う限り蝶つがいから解放されません。今回は、「直動カム方式」を選択です。零細町工場が円高のために不況だとか言いますが嘘です。単に彼らは勉強不足、努力不足に過ぎません。私だって知っているこんな工業製品の基礎知識がない連中が多いのです。

先日から私自身でプロトタイプ製作に取り組んでいました。我が社には試作品を作る程度の電動工具はあります。加工困難なパーツはアルミなど柔らかい材質で作ってみるのです。今月に入ってずっと試作の繰り返しでした。仕事がないと嘆いている地元工場に試作品製造を委託したいのですが、上記のように基礎的能力がないのです。

本日、午後やっと納得いくものができました。さっそく鬼北町まで持ち込みました。

この製品には監修者がいます。私は罠免許はありますが初心者ですので、すべてこの監修者の指示に従って製作しています。監修者とは鬼北町に住む私の叔父です。この叔父、年間150頭ほどイノシシを捕獲します。ほぼすべてがくくり罠です。地元役場から、プロハンターと呼ばれています。

プロトタイプを動作させると叔父は大満足です。「これなら故障も少ないし、確実な動作をする。よくやった」と褒めてくれました。めったにないことです。

罠を仕掛ける場所の選定方法や、仕掛け方など秘伝のテクニックも教えてくれます。理由を聞けばなーるほどです。たとえば、明るい開けた場所と、木々が生い茂った場所では**のほうが圧倒的に罠にかかる。その理由は・・・・といった調子です。

罠をお買い上げいただいた方に取り扱い説明と一緒に、こんな極意もお知らせしようと思っています。



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