ベテランハンターでした。チェンソー事故で片目を失っても猟を続けたガッツのある人でした。
「狙いがつけやすくていいぞ」
なんて言ってました。
実際に、イノシシ猟の途中に近くにやってきたヤマドリ(よくあるのです)をスラッグ弾で撃ちましたので狙いは正確でした。
片目でも器用に軽トラックを運転して細い山道を走り回っていました。
私も片目を閉じて運転をしてみましたが、とてもじゃないが運転できません。時々、助手席に乗せていただきましたが、正直なところ怖かったのです。
仲間たちと巻き狩りをする時、待ちに付いていても、寒いとそこで焚き火をする男でした。
「静かにして待て。無線機はイヤホンで聞け」、「タバコは禁止」、「オシッコは離れた場所に行ってしろ」などと細かい指示があっても、「焚き火をしてようが、歌を唄っていようが獲物は来る」と意に介さない男でした。
実際にその通りで、いま我々お散歩隊ではだれひとり無線機にイヤホンなど付けていません。犬に追われた獲物は何があろうと逃げて来るのです。接近戦をやる時は自分で無線機の電源を切ればいいのです。
そんな男の葬儀ですから猟仲間がいっぱい参列です。
「今日だけは、このあたりのイノシシやシカは安全だね」
なんて話していたのです。
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