我々は実によく歩きます.見切りをしないで、尾根別に分かれて犬を入れます。獲物が出るまで歩くのです。
さすがに午後2時を過ぎるとバテます。
「この山を最後にしようね」
3人で分かれて登攀開始です。10分ほど歩いたときに派手な銃声です。連射しています。散弾銃は3発しか撃てません。5発も聞こえたのです。S選手のライフル銃です。
「戦争でも始まったの」
「何頭転がしたの」
質問が飛び交います。小さな声で、「1頭でした・・・」と返答があったのです。
弾は2発当たっていました。1発は胸元、もう1発は前足を折っていました。初弾で足を撃ったそうです。派手に転んだのです。転んでからバイタルゾーンを撃ち抜くまでに4発消費したのです。
細い足を見ながら、「やっぱりオレは名人だなあ」と自画自賛するS選手なのでした。
獲ってしまったら解体をする必要があります。
今日はやたら寒いのです。サトちゃん選手とS選手は日本酒を出して呑み始めました。S選手の工場です。今日はこのまま呑む気のようです。地元だから徒歩でも帰ることができるのです。
隣町住人の私は呑むわけにいきません。早く帰りたいです。しかたがありません。伝家の宝刀を出して一気に解体をすることにしました。
ザ・タマツナイフです。
この美術品のごとき名品でシカを解体すると言ったら日本中のナイフファンからお叱りを受けそうです。
フォークリフトを使って、逆さに吊るします。お腹にナイフを当てて軽く切り下げます。皮一枚が見事に切れます。左右に皮を剥いでいきます。背中に回って一気に皮を剥ぐのです。
そのまま首を落とします。このナイフ1本で簡単に切れます。続いて内臓を出します。内臓を破らないように腹筋の間に指を入れて軽くナイフを当てるだけで腹腔は開きます。。胸部の骨の部分は少し力を入れて押し下げて切り開きます。
四肢を外して、背ロースを取ったらアバラ骨を左右に切り分けます。これで解体終了です。30分かからないのです。
一杯呑んで温まったので、「さあやるぞ」とサトちゃん選手が出てきたときにはすべて終了です。驚いていました。サトちゃん選手の手にもタマツナイフが握られています。我々は贅沢な狩猟隊なのです。
切れるナイフは偉大です。
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2 件のコメント:
おめでとうございます!
シカちゃん食べ損ねました(笑)
次回は参加します。今度は中途半端は殺気たではなく
メラメラで行ってみることにします(笑)
了解です。調子にのって11日(祭日)もやることになりましたよ。
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