2012年8月16日木曜日

バウ・スラスター不調の原因



我が艇自慢のバウ・スラスターの動きが徐々に悪くなってきました。

先日の海水浴あとの着岸時にはまったく効かなくなっていました。モーター音だけは激しいのです。

45度の角度でバースに入ってきて、スラスターで船首を振ろうとしたのですが、動きません。「わ、わ、わ・・」と言ってるうちに以前みたいなハードランディングになってしまったのです。動くと思っている機器が動作しないとひどい事になります。

これまでバウ・スラスターの使い方にずいぶん慣れてきたので、最近は飛行機で言うところのクロスウィンドウ・ランディングをしていたのです。この場合の横風はボートのイナーシャ(慣性力)です。ずいぶん手前からバースに45度で入りながらペラを止めてスラスターで船首を振る方法です。スラスターが効かなければ、「わ!わ!」ドスンとなるのです。


マリーナの工場は夏休み中でした。今日から営業です。


キャビテーション
さっそく原因調査です。私はペラにゴミを噛みこんでいると思っていたのですが、原因は船底の汚れでした。今の時期、やたらと船底にカキが付くのです。今年は暑いのでことに多いようです。

これがどうやらスラスターホール内にも付着しているようです。水流がうまく流れないのです。モーターは回っていますが、泡になって出てきます。キャビテーションです。これは流体を扱う現場ではよくあるトラブルです。水道パイプの中でだって発生します。

キャビテーションの原因はもちろん船底の汚れによるものですが、その他、水面に近いこともあります。ボートのスラスターホールは水面下すぐにあるのです。初期の潜水艦や魚雷が浅瀬でよくこの問題を起こして、その解決策が高性能スクリューでした。かつて東芝がココム規制違反事件を起こしたことで知られています。


対策は上架して船底掃除しかありません。スラスターホール付近は徹底して塗ることにしましょう。プロペラを大きくして接水面積を増やすことも対策ですが、これは不可能なのです。




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