2013年11月15日金曜日

罠の改良計画

我が社でいちばんの人気商品、「穴を掘らないくくり罠」をお使いの方からクレームです。

「雨が続いたあと、踏み板の下に土が入って、動作しなくなる」


これは当たり前のお話しで、地形の変化にまでは対応ができません。穴を掘っている罠ではもっと悲惨で、せっかく掘った大切な穴を再び掘り返すことはたびたびあるのです。メンテナンスさえしっかりしていただくと対応できるのですがねえ。


でも悔しいので先日から対策を考案中でした。もっとも簡単なのは踏み板部分を密閉構造にして土砂が入り込まないようにすることです。でも、「穴を掘らない」とネーミングをしているのですから、超薄型である必要があります。


厚さ、2センチから3センチ程度なら許容範囲かもしれません。踏み板が2cm下がったら動作するシステムを考えます。すぐに思いついて試作です。踏み板に細い針金を付けて、下がる動作でトリガーを弾くようにします。

失敗です。遊びが大き過ぎて確実な動作をしません。下がる動きを引く方向に変えるには細い針金が必要です。遊びをなくするほどピンと張るのは現場では無理です。(我が社のシステムは100%の動作が目標なのです)

こんな時は問題点を単純化します。

縦2cmの動きを横の動きにする。(トリガー解除)
動きを増幅させる。(絶対確実な動作)
遊びをゼロにする。(メカニカル仕様)


三日ほど酒呑んで考えていたら解決策を思いつきました。ピアノ線を使います。2cmの動きを必要なら10cmにもできますが、今回は3cmほどにしました。試作品での動作確認は100%です。

今日、3セットほど改良品を平面、斜面、草場に置いてきました。年末くらいまでこのまま風雨にさらして動作テストです。うまく動けば現システムの全面改良をするつもりです。



上記のいちばんの解決策は、踏み板部分をスイッチにして、踏むと電源がONになってトリガーが外れる、「電磁式くくり罠」なのです。

これにも問題発生です。踏み板部分を防水、防塵対策で透明ナイロン袋をシーリング加工して出荷しているのですが、これが破れるのです。いちばんの原因は試運転時に尖ったもので突くせいです。水が入ると漏電して動作しなくなります。

現場では冷蔵庫で使うフリーザーパックなどで対応していただくようにしていますが、こちらも抜本的な改良が必要です。

工業製品ではマットスイッチと呼ばれる分野です。(自動ドアなどのスイッチです)1枚、数万円しますので罠の材料としては使えませんが、これをコストダウンして使える方法を模索中です。現在、某メーカーさんで試作品を製造していただいています。防水対策は、高周波溶着という方法があるそうですが、それだと1個数千円の加工費が発生しますので、シリコン樹脂加工で防水できないか試してみます。

それまでは、突き破らないように優しく扱ってくださることを祈るのみです。







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