2015年10月28日水曜日

父の道具

倉庫をドッグランに改造するために整理していたら、オヤジの電動ノコのほかに手斧とノコギリがでてきました。


我が家は農家でしたが、主な収入は林業でした。先祖伝来の山林を伐採するのです。私が高校生時代くらいまでは景気がよかったようです。



でもこれは貯金を取り崩すようなものです。まして材木価格が低迷する時代になると、生計が成り立ちません。



それでもオヤジは切った山林に苗木を植えて、少しでも大きくなると枝打ちをしていました。



ヒノキやスギは大きくなるにつれて枝を張ってきます。このまま育てるとフシまみれの材木になって商品価値が下がります。小さなうちに枝を切って、その切り口を整えるのが林業家の仕事なのです。



そのとき使っていた道具です。ベルトで腰に巻いて木に登っていました。枝打ちは登って切るのです。



試しにドッグラン工事で邪魔になるビワの木をこの手斧で切ってみました。


びっくりです。驚くほどの切れ味です。5cmほどの枝はなんの手応えもなく切断です。ビワの木は柔らかいのですが、それにしても驚くべき切れ味です。20年前にオヤジが研いだ手斧です。サビも出ていません。そういえば、枝打ちの道具はよく切れる必要があると言ってました。切り口が完璧に平でないと傷になって残るのだそうです。




ついでにノコも試してみまし。ちゃんと目立てしてあってよく切れます。オヤジも酒ばっかり呑んでたわけでもないのかなあ。










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